悪臭のあるおりもの、外陰部・膣のかゆみ、下腹部痛は性感染症の危険サイン!?

女性の喉に症状が現れる病気もあります

女性の性感染症の患者で最も多いのが、性行為を介してクラミジア・トラオマチスという微生物に感染して発症する「性器クラミジア感染症」です。1~3週間の潜伏期間を経て発症しますが、初期段階ではこれと言った自覚症状がないため、感染を広げてしまうのが大きな特徴です。

クラミジアに感染すると、子宮頚管炎を発症し、適切な治療を受けずに放置していると子宮内膜炎、卵管炎、卵巣炎など、炎症が広がっていきます。妊娠に深く関係している子宮や卵管に炎症が起きると、不妊や流産の原因になるほか、妊婦が感染すると出産時に赤ちゃんも感染してしまう恐れがあります。

クラミジアの症状は、初期はおりものが少し増える程度ですが、重症化すると下腹部痛、不正出血、吐き気などが現れます。クラミジアの治療は抗生物質を服用します。セックスパートナーがいる場合は、一緒に検査を受けて治療を行います。近年は20代の感染者が急増しているため、セックスパートナーが複数いる若い女性は注意が必要です。

「トリコモナス膣炎」はトリコモナス原虫が寄生して起きる膣の炎症のことで、感染経路の中心はセックスですが、極稀にプールや温泉の使用、タオルの共有で感染することもあります。感染後約1~3週間の潜伏期が経ってから、悪臭のある黄色の膿状のおりものが増え、デリケートゾーンが赤く腫れて、かゆくなります。膣以外にも、尿道や膀胱に感染して、尿道炎・膀胱炎を併発することもあります。その場合は、自覚症状として排尿時の痛みがあります。ただし、感染しても全く症状が現れないこともあり、婦人科検診で偶然発見されることも少なくありません。

トリコモナス膣炎を治療する際には、抗原虫剤の膣座薬や内服薬を使用します。パートナー間で感染を繰り返しやすいという特徴があるので、治療の際には必ずパートナーも同行します。

「膣カンジダ症」は、カビ(真菌)の一種であるカンジダが原因で、膣や外陰部に炎症が起きる病気です。カンジダは健康な人の膣や口、喉などに存在しており、風邪などで体の抵抗力が低下したり、抗生物質の服用などをきっかけに発症します。

膣カンジダ症の特徴的な症状は、白色のおりものが増え、やがてチーズのようなポロポロしたおりものになります。また激しいかゆみが現れたり、外陰部が赤く腫れて熱を持ったりするのも特徴のひとつです。

治療は抗真菌剤や膣座薬、内服薬、かゆみがある場合には軟膏を使用します。症状は数日で治まりますが、菌が完全になくなるまでには10日ほどかかるので、自己判断で薬の使用を中止してはいけません。セックスパートナーがいる場合には、一緒に検査・治療を行う必要があります。