女性の尿道は膣・肛門に近いため細菌感染による膀胱炎を起こしやすい

大腸菌を主とする細菌感染によって膀胱に炎症が起きる「急性膀胱炎」は、男性に比べて女性が5~10倍ほど発症しやすいとされています。これは男性と比較して女性の尿道は短く、膣や肛門に近い場所にあるため、細菌が付着しやすいという体の構造上によるものです。

急性膀胱炎の発症が多いのは20代と50代となっています。20代はセックスの機会が最も多い年代のため、セックスを介しての細菌感染が多く、50代は女性ホルモンの低下によって体に備わっている免疫系の働きが低下するためです。

急性膀胱炎の症状としては、酷くなると1日10回以上の頻尿、排尿痛、残尿感、尿が濁るなどが挙げられます。原因として多いのは不衛生な環境で行うセックスをはじめ、排便時に後から前に拭くなどして尿路感染を起こす、ストレス、過度のダイエット、冷え性などによる抵抗力の低下などが挙げられます。

治療は原因菌を特定したうえで、それにあった抗生物質や抗菌剤を服用します。これにより数日もすれば症状は治まりますが、膀胱の中の金はまだ残っていますので医師の指示に従って1週間程度は薬を服用し続けます。途中で勝手に服用を止めると薬剤に耐性のある菌が出現する恐れがあります。急性膀胱炎は治療が不十分だと再発しやすく、再発を繰り返すうちに慢性化したり、炎症が膀胱から腎臓の腎盂に広がる(腎盂腎炎)こともありますので、適切な薬でしっかり治療しましょう。

膀胱の粘膜と筋肉の間にある「間質」に起こる慢性的な炎症を「肝質性膀胱炎」といい、炎症による膀胱の萎縮で尿が少量しか溜められなかったり、尿が一杯になると膀胱に痛みが出る、多い人で1日20回以上もトイレに行くなどの症状が特徴です。

肝質性膀胱炎の原因は特定されていませんが、特定の食物(カフェイン、柑橘類など)を摂取すると症状が悪化することがわかってきました。症状が比較的軽い場合は、これらの摂取制限で症状が軽減します。症状が重い場合には、抗ヒスタミン剤などによる薬物療法、手術療法が選択されます。